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あなたの会社に“戦略マップ”はありますか?

[見出し]はじめに[/見出し]

「何をやっても成果が出ない」「戦術をたくさん実行しているのに会社としての成長につながらない」。ーーこう感じたことはありませんか?その根本原因の一つが、「戦略マップ」が明確に描けていない状態です。戦略マップとは、企業が中長期でどこへ向かうか、どのような価値を誰に提供するか、そしてそのためにどのような戦術をどのような順序で実行するかを可視化した設計図です。本記事では、戦略マップが重要な理由、作る際に注意すべきポイント、そして自社で活用するためのステップを整理していきます。


[見出し]1. “戦略マップ”とは?[/見出し]

まず、用語を整理します。

[ポイント]・戦略マップ(Strategy Map):組織のビジョン・ミッションを起点として、「誰に/何を/どのように価値提供するか」を明文化し、それを実現するためのチャネル・リソース・KPI・施策を構造化した図や設計。

・単なる戦略(例えば「新規顧客30%増」)ではなく、その目的達成に至る流れ(戦略→戦術→KPI)を明確に描いたもの。

・多くの企業では戦術(広告、SNS投稿、キャンペーンなど)ばかりにリソースが集中し、この“上流”の設計=戦略マップが曖昧なまま手を動かしてしまいがちです。[/ポイント]

このような状況では、どれだけ手を動かしても「方向がズレている」ため成果に結びつきにくくなります。
つまり、戦略マップの有無・精度が成果の8割〜9割を決める土台になっていると言っても過言ではありません。


[見出し]2.なぜ「戦略マップ」がない(または弱い)企業が多いのか?[/見出し]

あなたの会社が「戦略マップを持っていない」「描いてはいるが機能していない」と感じる背景には、次のような原因があります。

[チェック]2-1.見える手段に頼ってしまう[/チェック]

「SNSを始めよう」「広告を打とう」「ウェビナーを開催しよう」と戦術に先行して動いてしまうと、そもそもの“なぜ”“誰に”“どのように”を問い直す時間が取れません。これが戦略マップ不在の典型パターンです。

[チェック]2-2.設計に必要な時間・リソース・知見が足りない[/チェック]

戦略マップを描くためには、ペルソナ設計、価値提供整理、チャネル選定、KPI設計、リソース配分検討といった上流作業が必要です。中小企業・新規事業部門では、この工程が後回しになってしまうことが多いです。

[チェック]2-3.描いた設計が“紙止まり”あるいは現場に浸透していない[/チェック]

仮に戦略マップを作っていても、日々の現場・手段にその設計がリンクしていなければ意味が薄れます。「これって誰のための施策か」「この投稿は何を目指しているか」が曖昧だと、戦略マップは機能不全に陥ります。


[見出し]3.戦略マップを持つことで得られる3つのメリット[/見出し]

戦略マップを明文化・共有・運用することで、次のようなメリットが得られます。

[チェック]3-1.組織の方向性が可視化される[/チェック]

「誰に/何を/どう届けるか」が整理されることで、各担当者・各部署は自らの役割を理解しやすくなります。意思決定も「この戦略マップに照らして適合しているか」で判断できるようになります。

[チェック]3-2.リソース配分が最適化される[/チェック]

設計図があると、「このチャネルに予算を割くべきか」「この手段を優先すべきか」が整理でき、無駄打ちを避けられます。

[チェック]3-3.戦術の因果が見えるになる[/チェック]

戦略マップに戦術・KPIが紐づいていれば、「この施策がこの数値改善に効いた/効いていない」の分析が可能になります。改善の設計+実行サイクルが回りやすくなります。


[見出し]4.“戦略マップ”がない場合に起きる典型的な落とし穴[/見出し]

戦略マップが弱い・ないまま運営すると、次のような状態になりがちです。

[チェック]落とし穴①:施策ばかりが多く、どれかが機能するとは限らない[/チェック]

手段(投稿・広告・イベント)がどんどん積み重なっていきますが、それぞれに「なぜその手段を使うのか」「誰を狙っているのか」が明確でないため、成果が散漫になりがち。

[チェック]落とし穴②:ブランドやメッセージのブレが出る[/チェック]

戦略マップがないと、メッセージが手段ごとに変わってしまい、顧客にとって「何を信じていいのか」が分かりにくくなります。これは信頼の低下につながります。

[チェック]落とし穴③:分析・改善が進まず“回せていない”[/チェック]

戦略マップがないと、そもそもどのKPIを追うべきかが曖昧。結果として、「何が効いたか分からない」「来月も同じ手数で回すしかない」状況になりがちです。


[見出し]5.戦略マップを作成・運用するための4ステップ[/見出し]

自社で戦略マップを持ち、実運用に落とし込むためのステップを紹介します。

[チェック]①現状分析とビジョン整理[/チェック]

  • 自社のミッション・ビジョンを改めて言語化
  • 自社の強み・弱み、顧客環境・競合環境を分析(例:SWOT/PEST)。
  • 長期的にどこに向かいたいか(3-5年スパン)を設定

[チェック]②戦略マップ設計[/チェック]

  • ターゲット:どの顧客層/ペルソナに対して価値を届けるか。
  • 提供価値:そのターゲットが抱える課題に対して、自社がどのような価値を届けるか。
  • チャネル・接点:オンライン・オフラインどこで、どんな体験を提供するか。
  • 差別化/優位性:競合ではなく「なぜ自社が選ばれるか」。
  • KPI/KGI設計:戦略達成を測る指標を定める。

[チェック]③戦術実行と実行マップへ落とし込み
[/チェック]

  • 上記戦略マップを起点に、実施すべき戦術・アクションを整理。
  • 各戦術に対して責任者、期間、予算、KPIを設定。
  • チャネル優先順位を設け、小規模実験(パイロット)→拡大の流れを設ける。

[チェック]④振り返り&改善
[/チェック]

  • 戦術実行後、定量(KPI数値)・定性(顧客の声)を収集。
  • 戦略マップのどこにズレがあるかを検証(ターゲット/価値/チャネルなど)。
  • 改善策をマップに反映し、次の実行に繋げる。
  • 定期的(例:四半期)に戦略マップをレビュー。環境変化に応じた更新を行う。


[見出し]6.中小企業/マーケティング担当者が“戦略マップ”を強化するためのヒント[/見出し]

  • 戦略マップは「大企業だけのもの」ではありません。まずは「誰に/何を/どう届けるか」の3つだけでも言語化しましょう。
  • 実施数値(例:1年で新規顧客50件/既存顧客リピート率40%)を入れることで、戦略マップがより実践的になります。
  • 手段を決める前に「この手段は戦略マップ上のどこに効くか」を自問する習慣を作る。
  • 社内で“手段だけ始めている”という流れになっていないか定期的に振り返る。戦略マップの共有・レビューの場を設けることが重要。
  • 小さく始めて、検証→拡大のサイクルを回すことで、戦略マップが「動く設計図」になります。


[見出し]7.まとめ[/見出し]

企業の成長やマーケティング成果を左右する鍵は、戦術ではなく「戦略マップ」です。限られたリソースを持つ中小企業だからこそ、この設計図を持つことが不可欠です。戦略マップが明確であれば、戦術の選択・実行・改善がシンプルかつ効果的になります。逆に戦略マップなしで手段ばかりを回しても、成果は限定的になりがちです。
ぜひ、自社の“戦略マップ”を描き、それを基軸に手段を展開し、成果を再現可能なマーケティング体制へと引き上げましょう。


執筆:株式会社SHIKI JAPAN 取締役 / COO 瀬戸郁哉
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